思い描いていた以上の
駅舎を造るために。
思い描いていた以上の
駅舎を造るために。
業務について
駅や鉄道に関わる施設の中でも、主に駅舎の設計に携わってきました。
主な業務は、プランやイメージ図などをクライアントから提示頂き、一般図から詳細図に至るまでを作図することです。ただし、頂いた内容をそのまま形にするのではなく、美しい納まりの検討から構造、設備との調整、干渉チェック等も行います。JR ⻄⽇本グループの一員であり、⻑く鉄道設計に携わってきた弊社であるからこそ、⾼い技術⼒を持った技術者集団の中で業務に取り組むことができると感じています。
プロジェクトの流れ
プロジェクト開始時に敷地を見に行き、手元の資料と現場に相違が無いか確認を行います。鉄道は様々な分野(土木、鉄道電気、鉄道機械等)が複雑に絡み合っているため、手元の資料に誤りが無いか、自らの目で確認することが重要であると考えています。また、駅の計画は⻑い時間軸の中で進められるため、ホームの改修や駅前広場の計画等、建築以外の要素も多く関わってくるところも大きな特徴といえます。
私は、JR ⻄⽇本が進めている「奈良線第 2 期複線化事業」に伴う、新田駅東口や桃山駅のバリアフリー化(跨線橋・柵内トイレ)の計画・設計に携わり、現在は橋上駅(駅舎が線路及びホーム上空にあり旅客が自由に横断できる駅)の設計を行っています。
最も苦労したポイント
新田駅東口は、主に改札口と階段・スロープの上に屋根がかかった、コンパクトな駅舎です。
既設のホームと駅前広場に挟まれた狭隘な敷地かつ、2mの⾼低差がある条件の中で、バリアフリーへの配慮やお客様同線への吹き降り対策を行いつつ、建物全体の意匠デザインを考えることが非常に難しかったです。
完成したときの感想
図面の納品後も、現場監理者や施工担当者に対してデザインの意図を伝え、何度も議論を重ねたことによって、思い描いていた以上の駅舎が完成しました。完成(供用開始)後すぐに駅舎を見に行きましたが、写真を撮っている方や、待合スペースで談笑している学生等を見たときに、自分なりに頑張って苦労したことが報われたと実感しました。
この駅は、小さな駅舎ではありますが、細部までこだわって設計ができた、思い入れが大きい駅舎です。
設計室 片岡主任
地域のランドマークである駅の設計に誇りを持って取り組めます。その土地のカラーや特徴、歴史を活かして新しいものを作るという好奇心やチャレンジ精神のある方に向いています。